人工肛門のケアって大変?! 新たな戦いの始まりでした①
平成30年9月7日に人工肛門を造るのと中心静脈ポートというものを埋め込む手術を受けた父は、麻酔から覚めた手術台でひと暴れした後は、一晩中おとなしく過ごしていたようです。
前回の記事をご参照ください(;´д`)
手術の翌日は土曜日だったため、私と夫と娘、そして母とともに恐る恐る面会にいきましたが、何もなかったことを聞いて心底ほっとしました。
父の病室へ行くと、すでに父はトイレにいったり水分も許可が出て飲んだりしていて、t照れたような笑顔で私たちを迎えてくれました。大好きな孫もいるからなおさらです。もともとの癌の痛みに加え手術の傷の痛みもあるものですから、笑顔がゆがみますが大仕事である手術を終えていい表情をしていました。孫である私の娘が父の側で嬉しそうに走り回ったり、珍しい病室の中を無邪気に探検したりしていて、久々に穏やかな時間が流れているなあと感じていました。
人工肛門に排泄方法を変えた場合、お腹から出ている人工肛門を覆う袋を付けて便をキャッチします。その袋は装具とかパウチとか呼ばれていて、数日に1回交換しなければならないのですが、いずれ家に帰ってもできるように本人や家族がその方法を身に着けていかなければなりません。
父はまったく自分でやる気はなく、私や母にやらせるつもり満々、私たちも期待はしていなかったので、私と母で覚えていくことに。
「娘さんの働いている病棟って人工肛門の人ってきます?」
担当看護師さんに聞かれ「うーーーん、ものすごぉぉぉぉく、たまに?」
正直私は人工肛門のケアって激烈苦手な意識があって、職場で入院してくる患者さんがいるとうわぁあああ~って嫌だなぁ(ほんとごめんなさい)って思っていました。
でももうお父ちゃんのお腹にはぴょこって人工肛門が出てきていて、やらざるを得ない状況。恥を忍んでご指導いただきました。教えてくださる看護師さんたちも一体私がどれだけやれるのか、なんとなーく探りどれだけ指導すればよいのかもなんとなーく探り、で非常にやりにくかったことと思います。本当に感謝。
その中でも主任さんが担当してくださった日があって、ものすごく丁寧に、わかりやすく、私が看護師なんて知らないかのように教えてくださいました。私はとっても感動しまして、今でも私の人工肛門のケアは主任さんのあのご指導が基本になっているといっても過言ではありません!
「ほら〇〇さん(父のこと)、ここ抑えて、娘さんがやりやすいようにしてあげて、最後にシールのとこ貼ってもらったら抑えるのは〇〇さんの仕事だよ」
など、やってもらう気満々の父のお尻を叩き、いい顔したい父はなんだよ~みたいな感じで従います。指導もその気にさせるのもうまい!
「娘さんが看護師で心強いね〇〇さん」
父ははにかんで笑っていました。
ご飯も始まって、少しずつ形のあるもの、硬いものになっていって、久々にちゃんとしたご飯食べた~とか言いながら、麻薬を開始していただいた効果もあり痛みも抑えられ、数日穏やかな時間を過ごしていました。
しかしある日、人工肛門を交換しているときに看護師さんが「あれ?」と言ってほかの看護師さんを連れてきて、それでも判断できずぞろぞろと数人の看護師さん達が父の人工肛門を観察しにきました。なんだろう?と思っていると、通りすがりの先生を呼んできて診てもらっています。
看護師「先生ここ赤くなってるんですけど…どうです?」
医師「ほんとだ、術後何日目だっけ、ここ痛いです?」
父「いてて、痛いです」
人工肛門のまわりをぐいぐい先生が押して父が痛がります。
医師「うーん、今のところなんとも言えないな~とりあえず様子見て、明日主治医に診てもらって」
なになになんなの?人工肛門の経験が浅く何がいいのか悪いのかわからないし、とりあえず様子を見ることになったようなので、そんなに気にも止めずにいました。
しかし翌日、主治医の先生から
「ここなんですけど、どうも膿んでるみたいなんです」
人工肛門周りのだいたい時計でいう1時~2時くらいの間が膿んでいるようで、なんなら皮膚の下に潜り込む形で穴が開いているらしい???(わっかりにくいので、いつか図を書いて貼付しよう…)
「抗生剤を始めて、毎日洗浄していきますね」
おぉ、なんかえらいことになってる?正直人工肛門の周りが膿んじゃうような人は看護師としての経験上見たことなくって(経験数もめちゃくちゃないんですが)、穴も開いてるって、わけわかめ(古い?)
でもね、人工肛門のトラブルはこれだけじゃなかったんですよ…涙
続きます